私がまだピアノ教師として駆け出しの頃、人生の先輩方から𠮟咤激励を受けその一人が「来春、僕も会社を卒業するよ」と言われました。
退職という区切りは「定年」ではなく「卒業」なのです。素敵な言葉だと思いました。私はその方々の世代に「高度成長社会で仕事に没頭して家庭生活、恋愛、趣味を犠牲にし、組織の中に埋もれ、個性を出せずにいた」そんな独断と偏見を持っていましたが、その方々とお付き合いをすると、少年少女のような夢やロマンや好奇心いっぱいで培ってきた本物のアイデンティティーをお持ちであることに気づかされました。またその年代の女性の方々には「これから社会を担う子供達に何を伝えなければならないか?」を学ばさせていただきました。
ピアノ教師として仕事をさせていただいているのはその方々のご指導のおかげであると思っています。恩返しできることがあるとすれば「音楽の楽しさ、すばらしさを知ること」のアシストです。少し自由になった今、あこがれであったかもしれない音楽、やってみたいと思っていた音楽に触れられてはいかがでしょうか?レッスンを通してもうひとりのご自分をみつけられると思います。今まで一度もピアノに触れたことのない、超初心者の方も大歓迎です。憧れの曲、思い出のの曲をなどをリクエストしてください